イチロヲ

連続暴姦のイチロヲのレビュー・感想・評価

連続暴姦(1983年製作の映画)
3.0
レイプ魔の顔をもつ映写技師(大杉漣)が、自身の犯行を題材にした実録映画の存在を知らされる。強姦魔へのリベンジ劇を描いている、新東宝配給のピンク映画。獅子プロダクション製作。

タイトル作品「連続暴姦」の本編を劇中劇として扱い、その実録映画を利用したリベンジ劇を綴っていくスタイル。強姦被害を受けた女性の妹(織本かおる)が、10年越しの復讐を果たそうとする。

大杉漣のギラついた佇まいが素晴らしく、胸中に焦燥を湛えているチンピラの雰囲気が全方位的に表出している。舞台となる成人映画館の旧世代の雰囲気もまた興味深く、映像資料としても楽しむことができる。

クライマックスでは廃墟を舞台にした直接対決が展開されるのだが、例に漏れず「金玉を蹴らない問題」が発生。しっかり犯されてから、しっかり報復する。ピンク映画の定型を楽しむための、歌舞伎のような作品。
イチロヲ

イチロヲ