たーぼー

牝猫たちのたーぼーのレビュー・感想・評価

牝猫たち(2016年製作の映画)
4.7
「ネットでは人のこと嫌いとか、人の不幸を見て喜んでるけど直接は言えないんだね。」
「嫌いじゃないよ」
「私はあなたが嫌い。今の言い方が嫌い。そうやって自分が傷つかない言い方をするのが嫌い。自分の目で見て自分の体温で人を傷つけてよ。ねぇ、サックスしよ。逃げないで。まっすぐ私を傷つけてよ。それができないんだったら、いつものように私を買って。」

リアルな群像ドラマ。
好きかもしれない人のセックスはつまらなかったのでしょうか。交わっても虚無感だけあって、結婚とか安定を求めているわけでもなく、ただ求められたいんだと思う。好きになった男はこれ以上求めはしなかった。だから買われることに喜びがあった。

人妻が死んだ老人と交わったのも、殺したいほど愛されていることを受け入れたからではないでしょうか。
虐待自体は許されることではないが、子どものために体を売ってでも生きていこうとしていた…

それぞれその後どうなっていくのかという曖昧さと現実味が深まっておもしろかったと思います。キャストも演技もスタイルもいい塩梅だったのでは。
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