ガルベス

牝猫たちのガルベスのネタバレレビュー・内容・結末

牝猫たち(2016年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

「牝猫たち」を鑑賞。
日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト第3弾。
「凶悪」、「日本で一番悪いやつら」の白石和彌監督作品。
10分に1回、濡れ場シーンを入れておけばやりたいように撮っても良いという条件で、神代辰巳、石井隆、滝田洋二郎、 相米慎二、金子修介、中原俊など後の有名監督を数多く輩出した日活ロマンポルノ。
その活気を取り戻そうと実力と人気を兼ね備えた5人の監督がロマンポルノの手法に挑戦。
白石監督は、田中登監督の「牝猫たちの夜」(1972年)にオマージュを捧げた群像劇を描いた。
満たされぬ空洞を抱えた人間にとって性的な欲望は必要不可欠なもの。
ただしその発露は、時にロマンチックだが時にグロテスク。
豊穣だが陳腐で、人間的だが動物的、一体になれるようで一方通行だったり複雑極まりない。
そういった性の奥行きをなかなか見事に描いた一作。
主要キャラの風俗嬢2人が池袋の街を闊歩しながら語り合うシーンが素晴らしかった。
白石監督はエロやら人間の下衆な側面を描く名手なので、いずれ「全裸監督」(現在読書中)を映画化して頂きたい。
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