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君の名前で僕を呼んでのakiのネタバレレビュー・内容・結末

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ちょっと…全体としてスコアがつけづらい作品。

冒頭からの2時間はラストのパパのセリフのためにあったとしか思えない。洋画特有の、心の機微すらセリフよりも画で観せるタイプの映画だったのもあるけど、それまでひたすら感情移入できなくて辛かった。
思春期の恋の切なさも制御不能で溢れてしまう思いも、こんなに理解できないかな…と自分にびっくりするくらいフラットだった。その理由は薄々気づいてたけど、感想書きながら判明。多分、オリヴァーが好きじゃないんだ。最後のオリヴァーからの電話。まぁ大人ってそういう(エリオの優しさや危うさにつけ込んで自分の心の隙間を埋めるようなずるい)ことするよねってさらに冷静になってしまうので(タイトルにもなってるセリフとか本当に大人のずるさ満載だと思った)、エリオに集中して最後まで観た。
ただ、両親がひたすら全てを否定せずに、Remember, I'm here. とちゃんと言葉で伝えてくれて、私も救われた気がした。エリオが神経質な性格ながらも周りと繋がっていられるのはこの両親のおかげだと思った。この父親はいつだって彼の目線に立って、彼の心情を理解しようとし、彼の味方でいてくれる。それは本当に驚嘆すべきことだし、こんなに心強いことはないよね。

それと、この映画の全てを理解するには、背景の理解が足りていないと思った。勉強不足です。

オリヴァーはちょっと好かんやつでしたが、愛したり愛されたりした経験はそれだけで支えになるものだと信じて、エリオがこの先どうか自分の納得のいく人生を送れることを祈る。
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