主人公の環境が素晴らしいと思った、いわゆる知的階級。
英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語を操り、音楽、文学、教養に満ち溢れた家族と共に北イタリアで過ごす夏の出来事。
17歳の主人公の感情の浮き沈みを共に感じ、初恋の強烈さを思い起こして心が揺さぶられる。
自分以外の存在によって、初めて世界が変ってしまうコントロール不能で自分の存在が危うくなるあの感覚・・・。
1983年という時代設定も良い。
携帯、スマホのない生活のなんと豊かな事か。
待ち合わせしたって、遅れる場合の連絡もできないし、来ないから(いないから)どうしたの?って
その場で問い詰めることもできない。
だからこその良さがあるな~と。
人間関係が切羽詰まらないというか、緩やかな貴族的な空気が全体的に流れている。
イタリアの美しい自然や街並みも堪能できて素晴らしい映画。