kissenger800

国選弁護人ユン・ジンウォンのkissenger800のレビュー・感想・評価

-
ユ・ヘジンしかりイ・ギョンヨンしかりチャン・グァンしかり、オールスター・キャストやん。って感想が真っ先に出るわけですけど、それよりなにより、映画開始早々10分の緊張感とかカメラワークとか、嘘でしょこれ誰もが否定できない大傑作のテンションじゃない? って思わせられるのに、映画を見終わるころには「うん、悪くないよね」ってところまで評価が下がってしまうという、わりと珍しいレベルのザ・竜頭蛇尾。

それでも平均点以上の作品にはなっていると思うんですけど、いやー繰り返すけど開始早々の感想は「どうやったらここから“並”まで落ちるの?」だったので、映画って難しい芸術だなあ。というのが最終的な感想。

名優たちが名演を披露するだけでは「名作」にはなれない、という、いわば当たり前の事実をまざまざと見せられた、という意味で相当レアな体験ができる作品でした。

ちなみに俺たちのオム・テグが自らキャリアのターニングポイント見なす作品は『密偵』(2016)なんですが、そこに至る最初の分岐が本作なことは付記しておきたい(ファンにしか需要がない)ポイントです。
kissenger800

kissenger800