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(不)完全人間のはのレビュー・感想・評価

(不)完全人間(2013年製作の映画)
1.5
登山中の事故で、障害を負った兄と、そんな兄のため、セックスボランティアのサービスを利用する弟の話。
セックスボランティア(有償)というのは、性的な介助を行う人の事で、ボランティアでセックスしてくれる人なわけではない。

面白い題材なので観てみたが、残念ながら、予算がかからないかつ、センシティブで興味を引きやすいという理由のみでテーマを選んだとしか思えない内容。

特に、障害者であるはずの兄が、全く障害を負っているように見えない所が致命的。
障害の描写は顔面にあるらしい麻痺のみで、麻痺してるはずなのに、食べ物をこぼさずにちゃんと食べられる。
普通は歯医者に行って麻酔が残ってる程度でも、こぼさずに食べるのは難しいんだが。
麻痺する、という事をリアルに想像するのが難しかったのだろうか。

他にも、キーボードが打てて、トイレも自分で全部問題なく出来て、そこそこ重いものも持てて、気が向けば一人で散歩にも出かけられるという、普通の年寄り程度の健常ぶり。
一人暮らしも問題なくできそうな程で、作中のような介助が必要とはとても思えない。
セックスボランティアのガイドラインを確認したところ、このくらいの健常者ならば、おそらくサービスの提供自体断られてしまうことだろう。

せっかくの題材なのに、いくらなんでも扱いが雑すぎる。
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