鍋レモン

猟奇的な彼女の鍋レモンのレビュー・感想・評価

猟奇的な彼女(2001年製作の映画)
3.7
⚪概要とあらすじ
原作は、1999年に大学生のキム・ホシクがパソコン通信の掲示板に書き込んだちょっとヘンな女の子とのデート体験談。これが人気を呼んで単行本化され、ベストセラーに。映画も恋愛映画では韓国映画史上歴代第1位の大ヒット。

性格の優しい大学生のキョヌは夜の地下鉄ホームで美しい“彼女”と出会う。でもその時“彼女”は泥酔状態。酔っぱらい女は嫌いだったが、車中で倒れている“彼女”を放っておけず仕方なく介抱してホテルへ運ぶ。ところがそこに警官がやってきてキョヌは留置場で一晩を過ごすハメに。翌朝、昨夜の記憶のない“彼女”は怒ってキョヌを電話で呼び出した上、詰問するのだった。しかし、これがきっかけで、そのルックスとは裏腹にワイルドでしかも凶暴な“彼女”に振り回される、でもキョヌにとっては楽しい日々が始まるのだったが…。

⚪キャッチコピーとセリフ
“好きってイタい!?”

「偶然とは 努力した人に 運命が与えてくれる橋です」

⚪感想
ラブストーリー作品。

前半戦、後半戦、延長戦とやや大きな展開なくゆっくり進むなと思ったらラスト10分ぐらいの畳み掛けが凄すぎてめちゃくちゃ泣いた。

予想してなくて楽しめた。

彼女が今現実に居たりすれば完全にヤバいやつだと思うけどこんな風な演出になって綺麗な人が演じていると逆に可愛くなる。もはやギャップ萌え。

チョン・ジヒョンさんの演技とセリフの言い方が良かった。
ゲロを吐きそうになってる時の演技リアルすぎる。
最後まで名前が出なかったのが印象的。
「死にたいの?」とか「ぶっ殺されたい?」と口癖がほぼ禁止用語。
猟奇的とはあまり聞かないけど言い得てる。

キョヌを演じたチャ・テヒョンさんはなんかBTSのジミンさんに似ていた気がする。日本のイメージだと関ジャニの丸山隆平さんに似ている。
ずっと情けない表情をしているけど何だか憎めないし、やる時はやる男。彼氏だったらいいなとは思うけどなんか申し訳なくなりそう。

原作には延長戦が存在しないようなので圧倒的に映画版の勝ちな気がする。

すれ違いの描き方が神がかっていて好き。



⚪以下ネタバレ



基本彼女とキョヌの日常的な感じでややつまらなさを感じたんだけどタイムカプセル埋めてからの展開が面白かった。
別れ際のキョヌが電車に乗って、けど降りた時に彼女が電車に乗ってすれ違うのが切ない。そのまえのお見合いの時の駅でのエスカレーターでのすれ違いも良かった。
その結果ラストの電車でのキョヌと彼女のすれ違いはやっぱりそれが運命だったのかと思いきや冒頭でキョヌが逢いに行く予定だった叔母とその叔母の息子が彼女の恋人だったことが分かる展開に高まる。
おばさんの息子に顔が似ているとか既に亡くなっていてみたいな伏線のようなものはあったのね。全然気付かなかった。

木のシーンはキョヌが何十年もそこに来ておじいさんになったのかと思ったし、彼女は彼女の孫が現れたのかと。違ってそこでガッカリさせるのではなく、雷によって死んでしまった木を彼女を思って似た気を植えたキョヌに感動する。

偶然や運命なんてないんだと思わせるようなすれ違いからの冒頭から全て偶然で運命だったんだとひっくり返させられる作品だった。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

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