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スティーヴ・アオキ: I'll sleep when I'm deadのktyのレビュー・感想・評価

3.3
何年前か、御本人を渋谷のタワレコで見かけたことがある。インストアイベントで、本作でお馴染みのケーキのパフォーマンスが懐かしい。

アメリカの鉄板焼レストランチェーン「BENIHANA」の創業者でスピード狂の偉大な父親、父親不在の子供時代、「ニップ」という日本人差別用語に例示される人種差別にあった学生時代、そんな環境への反発に見えたのが、青年時の破壊衝動としてのハードコアの音楽活動、自主レーベルの設立からDJ開始、小箱から、ニューヨークのマジソンスクエアガーデン、世界的なDJへと登り上がった男の半生記。

ダリの映画でも感じたけど、素で「変人」だったのが、同様のパフォーマンスを繰り返し大衆に求められ、「変人を演じる人」に変わっていくように見えた。

本人以上に、凄絶なお父さんの生き様と、対象的なお母さんの静かな佇まいが印象的でした。
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