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レザボア・ドッグスのがんちゃんのレビュー・感想・評価

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
4.5
みんな大好きレザボアドッグス。
ダークスーツにサングラス。小粋な音楽に乗せてスローモーションで横一列。高校時代に初めて観たときは「衣装代をケチるため出演者に喪服を持参させただけ」なんて裏事情など知らず、まるでロックスターに出会ったかのような衝撃を受けた。彼らに憧れるあまり修学旅行には「洋服の青山」で買った黒スーツを着用するという出オチを狙い、バスガイドのねーちゃんに担任教師と間違われた。とにかく思い出深い作品って事。

特に有名なシーンが、ギャングたちが銀行襲撃前に立ち寄ったダイナーでの食事中の無駄話。「マドンナの“ライク・ア・バージン”はデカチンとファックしたヤリマンの歌だ」といった、本筋とは一切関係の無い会話を延々と続ける演出が本作を機に大流行する。
超絶下品でアホなジョークだが、いかにも悪党たちが普段から自慢気に披露していそうなリアルさがある。何気ない会話でその時代やその場所のリアリティを演出する手法は、今でいう「空気系/日常系」の走りかもしれない。女子高生が部室でダベる「けいおん!」も言うなればレザボアドッグスだ。

ちなみに上記の会話を数年前の日本に置き換えると「西野カナの“会いたくて 会いたくて”は禁断症状でおかしくなっているヤク中メンヘラ女の歌だ」となる。ほら、時代感出るでしょ??
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