ayuka

母が教えてくれたことのayukaのレビュー・感想・評価

母が教えてくれたこと(2016年製作の映画)
-
Other People. ふむふむなるほど。オープニングからのタイトルの流れでは、主人公とその家族対Other People という感じかと思ったけど、”主人公とその家族”に行き着く前の、家族間のOther People感もあったってことなのか。

今日街を歩いてて思ったこと。日曜日の午後、都会の横断歩道の向こう側から、後ろから歩いてくる沢山の人々に、それぞれ私と同じような主観があるんだよな、ということ。お父さんに手を引かれて歩く小さなあの女の子は、大人の脚を観ながら一生懸命歩いてるんだろうな、とか。そんなこと(笑)
さて、主人公は母を病気で亡くすわけだけれど、彼にとってはそれが人生の一大事で、悲しくて悲しくて、打ちひしがれるくらいにショックで。でも他人にはその苦しみが分からない。主人公も同じように、電動車椅子でゲイバーに来てる男や、戦争のさなかにいる夫を思う妻や、スーパーマーケットで脚をひきずるおばさんや、ボートの事故かなんかで大学生の女の子が亡くなったことには気がまわらない。
けれどそれぞれ、その事件をとりまく人々や家族って、主人公と同じようにめちゃくちゃつらくて苦しいはずだ。
きっと私たちは、生きていて、主観的にものを見て感じて、それが普通だけど、その私の周りにも、私と同じように主観を持ち生活している人々がいる。君だけが苦しいんじゃないんだよ、なんて慰められたくないもんだが、実は全くもってそれが事実なんだよな。
自分が辛すぎて余裕がないときはOther People のことを気にできないと思うし私はそれで良いと思うんだけどね。

なんというか、うまく説明できなさすぎるんだけど、そんな感じ。
ayuka

ayuka