noname

戦後残酷物語のnonameのレビュー・感想・評価

戦後残酷物語(1968年製作の映画)
4.0
戦後、アメリカの占領下にあった日本で起きた米兵犯罪の被害女性による告発をまとめた水野浩著「日本の貞操」と、それに続く五島勉著「続 日本の貞操」、以上の二作を五島勉氏が再編し、表題を当時ヒットしていたヤコペッティの「世界残酷物語」にあやかったのが「戦後残酷物語」で、本作はそれの映画化です。本作の中では病院に乗り込んできた米兵の集団が女性たちを陵辱するシーンなど衝撃的な描写が多々あります。現在の価値観からは考えられない鬼畜の所業であることから、反米派による作り話だと感じる人もいるようですが、これは小町園近くにあった大森病院で実際に起きた事件で新聞報道もされていて、内務省警保局が作成した資料「進駐軍之不法行為」にも記載されています。同じような米兵侵入陵辱事件は学校でも起きており、当時は休校が相次ぎました。ただし五島勉氏は後の大ベストセラー「ノストラダムスの大予言」からも分かるように、あることないことでっちあげる人ですから書いてあること全部が事実かと言えば疑わしいです。興味のある方は原作の方も読んでみてください。
noname

noname