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タイム・ダイレイション-死のベッド-のYSKのレビュー・感想・評価

3.8
ある風俗店で発生した火災の捜査にやってきた刑事、現場には5人の死体
そんな中、遺された携帯電話が鳴り響き、しかもそれは亡くなった被害者からのメッセージだった…というお話

大昔より、罪人かそれとも哀れな生贄か、多くの死体が吊り下げられてきた一本の大木、ある時大工がその大木を切り倒して完成したのがこの作品の主役となるベッドだったという入りは最高でした
くんずほぐれつしながら件のベッドに乗り、ひとりまたひとりと命を落としていくシーンも、それなりの暗さや雰囲気に加えなかなかのグロさ、結構な気持ち悪さ、しっかりした造形のおかげでかなり満足
最初はその必然性がわからなかった刑事とのやりとりも確りとクライマックスで拾い上げ、またその刑事の介入によって未来が変わったことによる結末という意味ではきちんと練り上げられたもののように思います

邦題はともかく『Bed of the Dead』なんていう原題から『キラー・ソファ』のようなポンコツホラーを想定していましたが、殺されていく様や死んでいく理由のようなものまで網羅しているのでかなり満足度は高めです
ひとつひとつに物珍しさはないものの、トータルで見てちゃんと面白いと思えるのは、というか私がちゃんと褒めるのって珍しいかもしれないですね
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