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君の膵臓をたべたいのapapattiのネタバレレビュー・内容・結末

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

思ってより相当よかった。

泣かせ方ってなんかこうある程度テンプレがあって、って考えだすと、あまり手を付けないんだけど、ヒロインが死んじゃうこと以外にちゃんとサブストーリーが成り立ってる。

ガムいる?のくだりは小粒だけどおお、、ってなったな。上地雄輔いいやつすぎる。(あれ?つるの剛士?)

ヒロインの死というのを最序盤の導入に持ってきたのは賢いと思う。だんだん死を自覚する、みたいな心理の意向は語り尽くされていて、一度腹を括った上でそれがちょっとずつ振れていく。それをぶっきらぼうな主人公を通して第三者の視点から見る、この構造が割と感情移入しやすいんだろうなと。

レビューをみるとちょこちょこ酷評されてる部分でもあるんだろうけど、ヒロインはややオーバーではある。青春の青臭い妄想やその瞬間しかない事象を煮詰めて煮詰めた出汁仕立て。流石にリアルだとは思えないんだけど、それでもこう、主人公がオーバーラップするような経験のある人なら憧憬に似た感情を持って観れちゃうのだろう。僕はそうでした。ネクラなので。
クラス一の人気者のかわいあ女の子が今すぐ病室にきて!とか2人で旅行いこうよ!って言ってきたらそりゃまあ舞い上がるだろうよ!

音楽は少し控えめで良い。
小栗旬の声が良い。

メッセージ性はクドくならないくらいにはなっていて、スピリチュアル一歩手前って感じ。みんな自分で選んでここに来たんだよとか。
ただ明日死んじゃうかもしれないという命の価値という点については、キチンと描いていた。通り魔とか事故死とか、ちょこちょこと伏線は張っていて、実際病気ではない原因、通り魔に刺されてヒロインは死んでしまう。

病気だから貯金を使い切ろうとか、好きな人に会おうとか、そうではなくて、やりたいことをちゃんとやろう、伝えるべきことは伝えようというシンプルなポイントで観れた。
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