ぺろ

闇を裂く一発のぺろのレビュー・感想・評価

闇を裂く一発(1968年製作の映画)
3.8
シネマヴェーラにて。間違いなく大映末期の良作!スタジアムに逃げ込んだ偏頭痛持ちの凶悪犯vsスナイパーとして捜査一課に駆り出された射撃選手。クスっとさせる場面もはさみながら、緊張高まっていくクライマックスまでテンポよく進んでいく。頭痛薬ボリボリ食い散らかしてるような犯人像、割と当時としては画期的なのでは。

銃を人を殺す道具だなんて思ってなかった若き射撃選手が現場に配属され、ベテラン刑事と凸凹バディを組む、というのも面白いし、ベテラン刑事の方も銃なんざ使わねぇってタイプなのが更に効いてる。そんな露口茂がすごくいい。昭和の野球場の雰囲気も面白かったな…人質とられたみんなも肝っ玉座っててかっこいい。最後まで「スポーツとしての射撃と人を殺すための銃」の間で揺れる主人公というテーマをブレずに描いており、その上での苦いラストも◎。
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