しおん

満月の夜のしおんのレビュー・感想・評価

満月の夜(1984年製作の映画)
4.5
「喜劇と格言劇」六部作ラスト。とってもいいね! ロメール大好き。
パスカル・オジェの月みたいに冷ややかな眼と彼女に纏わせられた濃紺、そして作品全体の静けさが総じて満月の夜を思わせ、終盤の展開を加速させていく。飛行士の妻では主人公が不眠に悩まされていたが、本作でも月としての女性が男を不眠に苛ましている。あらゆる要素が流れ込んでいく重心にオジェの蟲惑がある。美しい。
渋谷のサンドイッチ屋に常駐していた、関わるサラリーマン皆滅ぼすOLを思い出してならなかった。
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