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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のruiのレビュー・感想・評価

4.0
4時間という大作だが、白色テロの歴史的背景、台湾の本省人・外省人の衝突、思春期の鬱憤、台湾と日米関係などが、多くのメタファーと共に散りばめられた傑作。

この映画は、1961年に台湾で実際に起きた少年殺人事件を脚色したもの。クーリンチェ少年殺人事件を引き起こした学生は、監督のエドワード・ヤン氏と同じ学校に通っていたようで、当時思春期であった彼に大きな衝撃を与えた。

外省人系のエドワード・ヤンは、親世代は中国大陸に帰るという「理想」と外省人として台湾で生きていかなければならないという「現実」に悩み、両者間のギャップが映画内で文学的に表現されている。

▼『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』:あらすじと時代背景
https://diary-ry.com/2020/07/27/581/

▼ 『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』:実際の事件と映画の比較
https://diary-ry.com/2020/08/04/665/
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