傑作って言われているし。
お勧めされた事もあるし。
いつか観なきゃと思っていた4時間の大作。
でも、
ですよ。
言っていいですか?
ナ ゲ ェ ェェeeeeeeeee !!!!!!
やはり長かった。
人間の集中力って限界があるし、当然だけど長いもんは長く感じる。ただ、その上で傑作と呼ばれる所以もわからなくはない。
1960年の台湾、台北。大戦後に上海から渡ってきた両親、兄、二人の姉、妹と共に暮らす少年、小四(シャオスー)。彼は建国中学の夜間部に通い、「小公園」と呼ばれる不良グループのメンバーと仲良くなるが、敵対グループ「217」との抗争は激しくなるばかり。
小四は小明(シャオミン)という少女と仲良くなるが、小明は「小公園」のリーダー、ハニーの恋人だった—— 。
登場人物の本名とあだ名、グループ名が入り乱れ、頭の中に入ってこないよぅ…。
しかし間違いなく言えるのは、本作がかつての台湾の空気感を如実に醸し出しているという事。
中国大陸に帰る事を未だ夢見る親の世代と、中国大陸への思い入れはなく、エルヴィス・プレスリーの音楽に陶酔し、ジョン・ウェイン主演の西部劇に胸を躍らせ、アメリカ文化に憧れる子供達。
無邪気な子供達の笑顔を映すかと思えば、たかが14歳の中学生がチンピラの様に、短刀や日本刀を持ち出してくる。ちびっこ達の仁義なき戦い。めちゃんこ物騒。
「小公園」と「217」の抗争はヤクザをも巻き込み、豪雨の雨の中、「217」のリーダー・山東(シャンドン)への襲撃が決行される。
闇夜の中で惨殺される山東。
小四と小明の甘酸っぱい恋模様を描きながら、同時に暴力へと突き進む少年達。
台湾の闇の深さよ。
小四を演じた張震(チャン・チェン)と小明を演じた楊靜怡(リサ・ヤン)は、その佇まいを眺めるだけで絵画の様な美しさを感じさせる。
小四が小明に告げる。
「この世界は僕が照らしてみせる」
仄かに抱いた初恋は、やがてその純粋さ故なのか、妄想が狂気に駆り立てられていく。
悲しき結末に言葉を失くす。
監督は台湾映画の巨匠、エドワード・ヤン。
でもよぉ、一言言わせてくれ。
長い、と。
長いから、スコアは低めだなと思っていたのに、色んなシーンを思い返していたら、何だよめちゃんこいいシーンに溢れている。
畜生。長いのがたまにキズだけど
ホントはきっと傑作。