クラゲライダー

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のクラゲライダーのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

4時間(休憩なし)
見る前は、座りすぎてエコノミー症候群にならないか心配だったけど、そんな事を忘れるぐらい面白かった。

と、言いつつも前半は、かなり分かりづらい。
出てくる単語が名前なのか場所なのかグループ名なのか分からないし、人間関係が複雑過ぎる。
また最初に一瞬映る女子生徒は誰か?という謎が提示される。そしてその謎は映画の終わり間際にわかるのだが…。あのさ、その話3時間半前の話だから。もう記憶の片隅にもないから。

後半は分かりやすい話になって、ホッとした。
小明。全てのトラブルの元凶。関係を持った男は全員破滅というファムファタールっぷり。
浮気をする小明に対して、直さなきゃダメじゃないかと、主人公は思い、遂には殺してしまう。
あの行動は、この不公平な世の中で、少年が唯一出来た世直し、革命、という感じか。

最後に合格した人の名前が流れる。
呼ばれた人は努力して報われた人。
この映画の小四やその父は、努力しても報われなかった人。
報われない人がいるのは社会に欺瞞、嘘、不公平さ、残酷さがあるからだ、と言いたいのではないか。