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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のぉゅのレビュー・感想・評価

3.8
2024年 鑑賞 24-03-0 [1-3]
BS松竹東急 年末ミッドナイトシネマ(吹替) にて
「恐怖分子」「ヤンヤン 夏の想い出」等のエドワード・ヤン監督・脚本による、1961年6月に台湾で起こり、中学生男子による同級生女子殺傷事件をモチーフにした青春映画を、マーティン・スコセッシが設立したフィルム・ファウンデーションのワールド・シネマ・プロジェクトと米国のクライテリオン社の共同で、8mmのオリジナル・ネガより4Kレストア・デジタルリマスター版が製作された作品。

ー 約4時間の台湾の実在の事件を基にした大作 ー
“1949年頃 中国から数百万人が国民党政府と共に台湾へ渡り 誰もが安定を願った しかし子供たちはその成長過程で大人の不安を感じ取り少年らは徒党を組んだ 脆さを隠し 自分を誇示するかのように... ”
映画の撮影スタジオと上に潜むシャオスー(チャン・チェンさん)ら、夜間部と不良グループ同士の争い、保健室とシャオミン(リサ・ヤンさん)との出会い、不良グループ「小公園」のリーダー ハニー(リン・ホンミンさん)とシャオミンは彼の彼女、オーディションの通知とシャオミンが感じたハニーの人間性、ドアで2人を映すシーン 好きっ!、ハニーの出所とシャオスーを呼ぶハニー「シャオミンはお前が好きだ 俺はあの日 一目で気付いていた」「シャオミンはあなたをずっと待ってた」、「俺は2つのタイプが苦手だ 死を恐れない奴 それと恥知らずな奴」と事故死に見せかけられたハニーの死、シャオミンの久々の登校と「君を守る」と言ったシャオスーを拒否したシャオミン、台風の日の夜とハニーを殺した敵対グループのリーダーが惨殺される、見張り役のシャオスーとシャオスーの父のスパイ容疑で連れて行かれ... 、生徒指導と校内●●と退学、「僕は忘れてない 父さんの言葉 “自分の未来を信じろ” と “ 努力で未来を作れ” って」、シャオスーは図書館で勉強と彼を支えるシャオミン、銃とまさかの... とビンタ、シャオミンの現状とアイツの噂、シャオスーはアイツに会いに... とシャオミンが... 、シャオスーのある行動と...

色々なことに巻き込まれ、彼女を守ることと彼女の元彼のカリスマ性しか彼には残ってなかったのだろう... ネジが外れかけていたが 勉強で戻りかけていたが あの噂を聞いて一気に外れた感じだったなぁ... それを約4時間かけてじっくり丁寧に描いた作品。4時間って聞くと腰が重くなったが、鑑賞してると意外に前半はサクサク没頭していた ハニーも少しだけの登場だったが 男が惚れる漢のような存在だった 彼が居なくなってからが徐々に重くなっていく(シャオスーの父の取り調べのシーンが特に... )、ラストに向けシャオスーの精神がどんどん鬱って行くのを観るのが辛かったなぁ... あとOPがEDと繋がっていたとは... ラジオがキーアイテムだったんだね

余談:キリスト教も絡んでいるとは...

「私を騙さないでね 耐えられないから」

「シャオミン 僕は全部知っている でも平気だよ 僕だけが君を救うことができる 僕は君の希望だよ ハニーと同じだ 君は今もハニーを忘れない そして今は僕がハニーだ」「助ける? 私を変えたいのね? 結局は他の人と同じ あなたは違うと思ってた 私の感情という見返りを求めて安心したいわけ? 自分勝手だわ 私を変える? このしゃかいと同じ 変わらないのよ 何様なの?」

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