世界中から絶賛される、奇才エドワード·ヤンの伝説の傑作。
複雑な権利関係により、日本での公開は永く閉ざされていた幻の名作。
1961年、台湾で初めて起こった少年殺人事件。
実際にあった事件がベースになっている。
中国からの移民で成る国
先行き不透明で、まだ混沌とした台北。
エリートや大陸から渡って来たヤクザ。
大人たちの空気が反映されてか、いくつもの少年不良グループが派生している。
主人公の少年は小明(ミン)という少女に恋をするが小明は不良グループ「小公園」のリーダー、ハニーの恋人で…
少年は元々勉強が出来る真面目な男の子。正義感も強い。
依存体質の少女に引きずられ、穏やかだった恋愛〜地獄に。
魔性の少女、小明。
どれほど美人かというとそうでもない。
この少女を巡り、奪い合い殺人を犯し、姿をくらましていたハニー。
カリスマがあり、顔も性格も男前でカッコいい。
なんでこの子に?
と思うが、複雑な生い立ちと生活苦から来る憂い、それに絶対的な自信が男達を狂わせるのだろうか?
まあ、一番は天性の魔性だろう。
大人の男までメロメロにしてしまい、病弱な母親を抱えて世の中を渡っている。
繰り返すが、大して美人ではない💦
透明感のある清楚なルックス
そしてふてぶてしい。
どうしてそんなに肝が座っているの? 子供なのに。
まだ泥臭い雰囲気の当時の台湾の純朴な少年。
本当の被害者は彼だろう。
前半は少年達の青春がみずみずしく描かれており、ほのぼのした中に闇が織り込まれる。
不幸な少女の生きるための戦略の果て。
ぴん、と伸びた背中が彼女の悲鳴に感じた。
私は間違っていない、と。
当時この事件に衝撃を受け、将来映画にしたいと思った天才エドワード·ヤン。
未成年殺傷事件をモチーフにした青春映画
236分の長編。
劇場公開時はチケットはすぐに完売。
連日満席だった。