憲

フェンスの憲のレビュー・感想・評価

フェンス(2016年製作の映画)
3.0
デンゼル・ワシントン監督、主演作品。

舞台のような長台詞のオンパレードだった。
内容は観てて重たい気持ちになった。
父親の愛情とは、正義とはなんなんだろうと思った。

奥さん、ローズ役のヴィオラ・デイヴィスが凄かった。感情のビートもテンションも愛情も。
ローズが「この子の母親になる、でもあんたの女房はいない」と言った台詞が胸に残った。

子供を縛り付ける抑圧的な思想の大元にはアメリカ負の歴史がある。差別された者はまた誰かを差別する。トロイが家の周りに「フェンス」を建て息子が外に出るのを防ぐのは、彼が自分の夢を「差別」によって失った過去があり、息子に差別のせいで苦しんで欲しくないという親心でもある、だからこそこれは根深い問題である。

1人目の子供、2人目の子供、3番目の子供で物語の三部構成を、一部ごとに一人の子供とトロイの関係性を描いていると知って感心した。
憲