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フェンスのspicaのレビュー・感想・評価

フェンス(2016年製作の映画)
3.5
機内で2本連続黒人の映画(行きを入れると3本連続)。
日本での公開未定と。
今6月にDVDレンタル開始というのを知る。
公開されないのか。
興行的にダメだろうという判断?

戯曲が原作なのであろうということは、説明的なセリフのやり取りで想像がついた。ちょっと映画としてはクドく、最初はイヤだった。映画というのはセリフで説明するものではないだろう、デンゼル・ワシントンさん、どうよ、と思っていた。
そのうち全く気にならなくなった。

頑固親父と二人の息子との葛藤にまずは注目。
頑固だけれど、自分のような苦労をさせまいとする父親、妻を愛する良き夫、家族のために一生懸命に働いている、威張っているけど、ちょっと昔だし、まあ許そうという思いでトロイを見ていた。

ところが、外に女性がいるということがわかり、その女性に子供ができたというところあたりから、私の中で「こいつ絶対許せん!」と怒りが湧いてきた。
それを告白された時の妻のセリフに涙した(行きの「ラ・ラ・ランド」で泣いてしまい、飛行機で泣いたことなどなかった、と書いたが、帰りも泣いた。ただ単に涙腺が弱くなった、年をとったということか…)。
外の女性が出産時に亡くなったと知った時は申し訳ないけど「ざまあ」と思った。
でも、これ、妻が育てるパターンだよな、なんかその母性みたいなものに男は助けられるんだよな、腹立つ!と思った。
予想通り、妻は育てることに決める。ただもうあなたの妻ではない!みたいな宣言はカッコいいなと思った。
彼女自身、子供が欲しかったのにできなかったが、子供を持つことができて幸せだったとラスト近くで言っていたので、それは本心だと思うから、安心した。夫の裏切りを受けたけれど、違う形での幸福を手に入れたことに、私も喜んだ。彼女の強さを感じた。
トロイは案外早く亡くなって「ざまあ」と思った。

こんな感想でいいのかしら。
なんか違うような気がするけど。
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