神秘的でリアルなドラマ。文学的な映画だった。
LGBTや貧困、人種を描いた作品として評価されているけど、それ以上に1人の人間を描いたドラマとして素晴らしかった。問題提起というよりは、その中で生きる1人の人間に集中していたからいい映画になったんだと思う。
口数が多い映画ではないけど、だからこそ感情に寄り添っていると思う。繊細かつ丁寧に、それでいて暇にならない構成も凄い。感情を反映したような音楽もよかった。
3人の俳優が1人の人間を演じているのに、違和感を抱かなかった。ムキムキでブリンブリンな姿には最初驚いたけどリトルの片鱗が残っていて、その変化とあわせて説得力があった。