郁哉サム

ムーンライトの郁哉サムのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.5
前に映画館で観て、配信でまた観て。。。
ドキュメンタリーに近い映画。
虚構としては最上の物ではないだろうか?
※2017年アカデミー賞 作品賞

【シャロンを演じる3人の役者の一貫性】
リトル、シャロン、ブラックと三章に分かれているが、人格のブレを一切感じさせない。
だから章が変わってもすぐシャロンだと認識出来る。
あとはお母さん、ケヴィン、テレサも歳の取り方が巧い。

【1人の人間が抱える様々な社会問題】
薬物、貧困、差別、いじめ、シングルマザー、そしてLGBT。
特に薬物とLGBTに対する描写が強めなのがアメリカっぽい気もする。
アカデミー賞は夢に生きるラ・ラ・ランドよりも社会問題に真っ正面からブチ当たりに行った本作を選んだ事は素晴らしいと思った。

【ムーンライトがこんなに魅力的なのは…】
何かあったときのリアクションで顔のアップになる為、観ているこっちもその感情が伝わる。
それから何かアクシデントの後や景色を時間たっぷり入れる事で時間の経過を感じさせる。
だから忙しさが無い分、観てる側に感じ取らせて心情を突き動かす力がある。

A24とプランBはこれからも注目して行きたい。
郁哉サム

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