結論を先に言うと自分は好きな作品です
まず咲良田という非現実的な世界に入り込める事、映画を観ていて2時間スクリーンの世界に入り込める程幸せな事はないので
そして咲良田では特殊能力がごく普通に人の生活と共存していること
原作を知らないので見解間違ってたらすいません
能力を咲良田から排除しようとする浦地(及川光博)とそれを守ろうとする浅井ケイ(野村周平)、
それぞれに思いとそこに至る経緯があり何が悪なのか、浅井ケイは間違えないが果たして正しいのか…
登場人物一人一人にも抱える思いがあり
学生達がこの街の在り方を強く考え、それを見た大人達は学生らしく生きて欲しいとも願う
非現実的なストーリーなのに現実の思想と重ね合わせながら凄く考えながら観ていました
相麻菫(平祐奈)という重要人物と特殊能力が絡む事でこの作品はかなり複雑なストーリーになり、自分も正直全て捉え切れませんでした
パンフレットを熟読しようと思ってるし、できることならまた観に行きたい
後味の良い作品でした
主演の野村周平、「野村周平史上」一番好きです
本人は頭の良い役は大変だと言ってましたが冷静沈着、記憶保持という能力故に悲しみや苦しみが蓄積された様が台詞からひしひしと伝わってきた
こんな落ち着いた高校生いないだろ、ってところが非現実的さを演出していて凄く良く、野村周平かっこいいと心から思いました
実母とのシーンはあまりにも切なすぎてとにかく必見です!
そして平祐奈、どこから生み出されたのかというくらい独特な演技、完全なこの世界観での演技、素晴らしかった!
凄く入り込んで葛藤したと本人は言うが、自分はこの役を楽しんでるとしか思えなかった、勿論繊細な役なので感情移入する事で悲しさはハンパなかったと思いますが
こういうのびのび生き生きとした演技大好きです!
そして同時にミッチー史上最高の相手だったんじゃないか、平祐奈!
及川光博と平祐奈のシーンは凄まじいです
独特の世界観のぶつかり合い、これだけでも観る価値あった!
春埼美空(黒島結菜)が前編と打って変わって自分の浅井ケイと相麻菫への思いを表現するようになります
凄く難しい役だと思いますが直向きな所と儚い感じがとても良かった
自分が好きな恒松祐里ちゃん、もっと登場してほしかったな
でも浅井ケイに言ったセリフ「高圧的な敗北宣言だな」みたいなセリフ、かっこよかった!
そしてやっぱり黒髪が好き、笑
深川監督の構成と演出、美しい映像と音楽、スタッフさん、プロデューサーさんの名前をみたら納得できる名だたる方ばかりでした
本当に良い作品でした