囚人13号

底抜けてんやわんやの囚人13号のレビュー・感想・評価

底抜けてんやわんや(1960年製作の映画)
3.5
個人的にはあまり好きになれないジェリー・ルイス。
ただしこれは彼の映画ではトップクラスだと思う。本作と『画家とモデル』(やっぱこれが最高傑作か)、『大学教授』、『紐育ウロチョロ族』は見ておいていいかもしれない。


ストーリーなんて何も無く、無口でずっと変顔のベルボーイを中心にホテル内外でギャグが飛び交うのみ。でも何というかアイデアと展開も丁度よく、面白いはずなのに何故かあまり笑えない。これが間ってやつか。
しかしギャグのみでつながれた珍しいコメディというだけで見る価値は十分にあり、(完成度は別として)この挑戦的な作風は面白い。リバウンドのひどい女性、電話ギャグ、スタン・ローレル、空港からの帰還方法は特に秀逸。

小林信彦氏「世界の喜劇人」に感謝…
囚人13号

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