翔海

サン・ドッグス -生きる意味を探して-の翔海のレビュー・感想・評価

3.5
僕は戦場で戦えないけれど、街の平和のためには戦える。

海軍隊に入隊する夢をみる青年ネッドは毎年誕生日の9月11日に入隊を懇願しに行っていたが、ある理由から入隊が認められなかった。その度に落ち込み現実から逃げることをしていたネッドだったが、それを見兼ねたジェンキンス軍曹は街を守るよう架空の部隊サンドッグスに任命する。街に潜むテロリストを探すべく、ネッドは名刺を作り街中の人たちにも注意換気を始める。その活動に興味を示したネッドのバイト先によく現れるタリーは海軍隊員だと思い込むで手伝いを始める。二人で張り込みをしては進展をジェンキンス軍曹に報告をして秘密工作員としての活動は順調だった。真剣なネッドに次第に惹かれるタリーは自らの暗い過去を話し始める。タリーの母が自殺した事実を知ったネッドは人を救うことを考えるようになる。

人を救う海軍隊の仕事に憧れを抱き、その夢のためならなんでもしてきたネッドだったけれど、その夢は叶うことはなかった。こんなにも熱い思いと努力をしても叶わない夢を諦めさせるのはとても酷であった。夢のために努力をするのは誰でも出来ることではないし、誰しも夢を一度は諦めたことがあるだろう。挫折を乗り越えてネッドは強くなる。

最近、自分はKindleで本を読むようになりました。もうすぐで社会人2年目になる私ですが、自分を見失い迷走する日々です。そんな中に先輩から本を読むことを勧められて少しづつではあるけれど読むようになった。自己啓発本や心理学の本を読み、自分の抱える感情を理解しようとするようになりました。自分がどんな仕事をしたいのか、今している仕事をずっと続けるのかを悩んでいる日々にこの作品に出会えたことは良かったと思える。夢を諦めなくてはいけないこともある、だけどなりたい自分に近い仕事なら実現できる。一つのことに固執しない柔軟性と工夫があればなりたい自分になれる。それをネッドに教えられた気がします。
翔海

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