こ

そうして私たちはプールに金魚を、のこのレビュー・感想・評価

3.0
『ウィーアーリトルゾンビーズ』からのこっち。作品の存在自体は以前から知ってたものの観られず。カンパニー松尾が褒めてるのが印象的やった。


出演者とかゾンビや魚のアイテムとか子供たちの棒読み気味の喋り方とか飲み物飲むときの逆側からのショットとか、『ウィーアーリトルゾンビーズ』とかなり同じものが多かった。自分は『ウィーアーリトルゾンビーズ』の方が好き。

『そうして私たちは金魚にプールを、』は全体的に主演の女の子の第4の壁を破るみたいなモノローグ含めてメタフィクションな印象がすごく強くて、でも(ぼくは行ったことないけど)いわゆる地方都市に生きる思春期の子どもの「まあこのままこの町出ないままそこそこの人生歩むんだろうな」っていう感覚、でも絶望のドン底とかでもなく劇中でも言ってるとにかく生ぬるい感じは『ウィーアーリトルゾンビーズ』の4人の子どもたちのあの感じよりもはるかに身に覚えがあって切実。

その剥き出しのどうしようもない感情を過剰なまでの色々な演出で包んでるのも、心の外側を鋼鉄の鎧で武装してる思春期真っ只中みたいな感じがした。『台風クラブ』感はこっちの方が強いし、でも大林宣彦『ハウス』みたいな、映画じゃないとこで活動して来た人が作る映画の「映画だけが唯一の表現方法じゃなくて色々遊べるんやで」感も『ウィーアーリトルゾンビーズ』より強いと思った。やっぱどこまでもクセものだなぁと思いました。

あの、夕日バックに4人がペットボトル振り回しながら踊るというか身体動かしまくってるのは、あれはもう最高としか言いようがないですよ。
こ