えり

武曲 MUKOKUのえりのレビュー・感想・評価

武曲 MUKOKU(2017年製作の映画)
3.5
原作既読。
それゆえ原作から削られた描写が惜しいな……と思ってしまい、あとで原作を読めばよかった。
まず、キャスティングは秀逸だと思います。特に綾野剛は本当にどの作品においても違う表情を見せてくれ、驚かされます。そして村上虹郎、彼の意思の強い瞳にはなぜかひきつけられ、こちらも好演。今後の活躍も期待できる役者です。

さて、映画本編としてはエピソードを削ったため、研吾が最初はただのクズに見え、内面の葛藤よりもそういう面で顔をしかめたくなるのが難点です。
融が剣道にのめり込むようになったきっかけもわかりづらくはある。
しかしながら光邑師範を演じた柄本明の迫力と、主演二人の魂の打ち合いともいうべき対峙のシーンにはぞくぞくしました。
少しだけの出演でしたが、融の母親を演じた片岡礼子がやっぱり素敵だ!
えり

えり