人生フルーツ。
どういう意味だろうと思いながら、
スローライフの思想映画だったらどうしよう、
と思いながら見に行った。
90歳と87歳の老夫婦の何気ない日常。
見れば見るほど穏やかで心が丸く満たされる気分になっていく。
二人の何気ない生活から見える、あちこちに散りばめられた愛。
家へ、植物へ、動物へ、家族へ、人々へ、もちろん夫婦の。
良く良く見ればすごく個性的で奇抜なはずなのに、
嫌味も違和感も全然感じないセンスの良さ。
それには作ったスタッフの愛情と信頼関係も見える。
二人が大事に様々な物にコツコツと愛情を注ぐ様に、
スタッフもこの作品を同じ様にしたんだろうな、と思えた
素晴らしいドキュメンタリーだった。
「自分でできることを何か見つけてコツコツやれば何か見えてくる」
人に言われて、この言葉が心底染みる事は少ない。
でも、この二人から言われると素直にそうだな、と思える。
英子さんの作るプリン、コロッケ、さくらんぼのコンポート、等々…
美味しそう過ぎてレピシ本が欲しい！
私も今日から少し愛情のエッセンスを増やそう、と思って
食器を並べるのも、ご飯を作るのも、何気ない事に心をこめて
やってみた。これまた心が丸く満たされて行く気がした。
ほっこりして泣ける映画は久々。
人生フルーツには人生哲学がいっぱい詰まってました。
