ガルベス

人生フルーツのガルベスのネタバレレビュー・内容・結末

人生フルーツ(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「人生フルーツ」を鑑賞。
東海テレビのドキュメンタリー劇場版、第11作。
建築家・津端修一と英子夫妻の暮らしぶりに密着したドキュメンタリー。
ル・コルビュジエが遺した「家は暮らしの宝石箱でなくてはならない」という言葉を実践。
自ら設計した愛知県の高蔵寺ニュータウン内に土地を購入し、雑木林を造成、自邸すぐの畑にて70種類の野菜と50種類の果実を育てたり、自家製のベーコンを燻したり、日常の生活を彩り豊かに生きる2人の姿は眩いばかり。
1日10枚以上ハガキを出して様々な人達と交流する修一氏、月に1度野菜や魚を買い出しに目利きの店主達と気さくに話をする英子さん。
平穏な日々を送る夫妻だが、その裏には、理想を追い求めて設計したはずのニュータウンが、高度成長による経済優先の波に負け、都市の均一化を余儀なくされるという挫折を経験した苦い過去があった…
2人が身をもって示してきた暮らしの知恵や関係性は、低成長時代の現在を生きる我々にとって有益なヒントを提示してくれているように思う。
ナレーションは樹木希林。
今年初の劇場鑑賞に相応しい1本。
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