もはや説明不要の、日本を代表する
日本映画史上最高の名優
“三船敏郎”の半生を綴った伝記映画。
スピルバーグ監督やスコセッシ監督をはじめ、役所広司氏や名だたる名優たちのインタビューを織り交ぜて、貴重な幼少期の写真や、プライベート時の写真等も流れる。
海外版ナレーションはキアヌ・リーブス。
おもに黒澤映画からの抜粋が多いが、揺るぎ無い“サムライ像”というものを確立させた三船敏郎に沿って時代劇映画の起源や歴史も紹介されており、映画史を知るには良い一本だと思う。
黒澤映画のファンはもちろん、三船敏郎氏のファンなら感涙ものだろう。
七人の侍から、荒野の七人が生まれ、そして隠し砦の三悪人からスターウォーズ、黒澤映画を知って監督を志したスピルバーグやコッポラ、ルーカス。
三船敏郎の演技に惹かれたハリウッドスターは数知れず。
かのマーロン・ブランドも、自分から挨拶に伺ったと言うし、デニーロも三船敏郎を前にして、子供のように緊張してひとことも話せなかったという。
奇しくも、予め決まっていたかのように逃れ得ぬ命運の如く同じ時代に巡り会い、大いなる功績を遺して来た彼等を超える俳優と監督は今だに居ない。
同じ日本人として、両氏という偉大な人間が居たことを誇りに思う。
