ポンコツ娘萌え萌え同盟

炎のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

(1975年製作の映画)
3.5
七人もいないし、侍でなければガンマンでもないけど、外方からやってきた無頼漢二人でインドの田舎村の穀物を狙う悪党と対峙する。明らかに「七人の侍」や「荒野の七人」を意識したような舞台設定や、ある場面に至ってはレオーネの「ウエスタン」をパク・・・影響を受けたような場面があるけど、3時間以上と長尺の中で総じてインド映画から西部劇に対して映像含めてラブレターを送ったような作品。
悪役のボスのガッバルとかそのままマカロニウエスタン作品に流用しても違和感ない凶暴な悪役だしw
実際内容は西部劇をベースに現代で、かつ終始シリアスではなくインド映画らしいコミカルらしさやミュージカルで彩った娯楽作の作りになっている。その中で悪党ヒーローコンビのヴィールとジェイの2人の関係性、やり取り、勇敢さなど描れている。

3時間以上となると見せどころも多く、アクション映画らしい迫力と射撃を見せてくれる構図やシチュエーション、演出も多い。ただ個人的にはアクションより印象に残った演出がある。ホーリー祭とその後。
ホーリー祭のダンス場面は本作のダンスの見せ所なのだが、色彩豊かとは無縁な辺境の田舎町、彩色豊かな色粉で彩って行く。周りに散りばめられた色粉はまるで色のついた煙のよう。だけど一気にガッバル一味が村に襲撃してから火の煙や、戦いで砂煙が舞う。色粉の煙がかき消されていく様は、色粉が見せた幻想から、突然本作の現実を叩きつけられたような感覚だった