Renkon

退屈な日々にさようならをのRenkonのレビュー・感想・評価

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)
4.0
かなりざっくりとだが、真実を受け入れるか受け入れないかという類の話だった。
大切な人が行方不明となってしまい、未だその人の生死を受け入れられない人も多からずいるかもしれないが、
今作はそんな問題に対する今泉監督なりのアンサーだった様に思えた。

後はもう単純に、今泉家の食卓が美味しそうで堪らなかった。
焼き魚に肉じゃが、ほうれん草のお浸し、味噌汁。最高じゃないですか!
あと素麺も美味そうだった。
片や東京で暮らすジローの食卓はただ焼いただけのトーストという質素さ。可愛い彼女はパンの耳を取り除いて食べるという具合でやはり何かが欠けている(飯もロクに作れねぇんだろうなぁ〜と思った)

人にはやっぱり家族(もしくはの様な存在)が必要なんだろうなぁと思う。そして食生活も大事だ。僕も最近家庭的な食卓から遠ざかっていて、ラーメンとかスーパーのお弁当ばかり。夜は酒飲むし、怒りっぽくなったり肌も荒れてきたころだ。贅沢は言わないから、野菜もお肉もある食卓が恋しい。そんなのが身体にも心にも1番の栄養なんだろうなぁ。

相変わらずの巧みな群像劇で、登場人物達が繋がりあっていく様が単純に面白い。
松本まりか演じる青葉は「(死に)引きずり込まれそうになった」と言っていたが、むしろ「引きずり込む側」なんじゃないか?と思う様な、危ういタイプの美女だった。(顔と声めっちゃタイプです)

人と人が点と線で結ばれていった末に、彼らの時が再び動き出すラストは堪らなく好きだ。
Renkon

Renkon