Ryoma

ニーゼと光のアトリエのRyomaのレビュー・感想・評価

ニーゼと光のアトリエ(2015年製作の映画)
4.2
精神科においてショック療法が当たり前だった1940年代ブラジルで、周りの批判や前例に屈せず芸術やペット療法などの心理療法を訴え続けた女性の実話に基づく物語。“人“を思い“人“に尽くす彼女の思い、愛情の深さが真っ直ぐ伝わってきて心動かされた。アイスピックで頭蓋骨の一部を割り前頭葉を損傷させることで凶暴性を失くすとか、脳に電気ショックを与えて感覚を麻痺させるとか、ショッキング過ぎてそういう描写に思わず目を背けてしまったし、そういう事実が本当に衝撃的だった。そんな悪習に屈せずひたむきに自分の意志を貫く姿勢や一心に注ぎ続ける愛情に感情が揺さぶられたし、それを受け入れ穏やかに人間らしさを取り戻していく人たちの姿に、人には誰しも“優しさ“や“思いやる心“が備わっているんだと強く感じた。自分も周りに流されずに思うように生きれたらいいな。
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