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アマンダ・ノックスの映画好き交流CINEPARAのレビュー・感想・評価

アマンダ・ノックス(2016年製作の映画)
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【ゆきえのレビュー】

2022/1/19

『スティルウォーター』が着想を得た事件のドキュメンタリー。

一緒なのは留学生の女の子のルームメイトが殺されたって部分だけで実際の事件はだいぶ違う。

アマンダが真実を語っているのか嘘を語っているのかはわからない。
世界中の人が彼女の瞳から真実を見極めようとしていたけれど、
彼女の言う通りただの瞳でしかない。
いくら彼女の表情から読み取ろうとしてもそれは推測でしかない。

裁判の判決は出ているものの、未だに事実が解明されていないこの事件。
杜撰な捜査しかしていないのに犯人を確定しようとする警察や
スピード重視で世間を賑わすことしか頭にない報道陣…特にインタビューを受けてる記者の発言が不愉快極まりない。
ジャーナリストの悪いイメージ代表って感じ。

そうやって他人が適当に集めた情報で
答えを出さなければいけない裁判所。
人が人を裁くことの曖昧さを痛感した。

裁判所に押し寄せる報道陣や群衆達の反応にうんざりする。

このドキュメンタリーでは少ししか
触れていない被害者家族。
『スティルウォーター』でも被害者側は描かれなかった。
そこが気になる人もいるだろうけど
本人達が望まない限りはそっとしておいて欲しい。
でも、もし本人達が望んでいるのに
アマンダの話題性によって揉み消されたのであればやるせない。
結局、他人の私達は勝手な妄想しか出来ないと言うこと。