けーはち

運命のボタンのけーはちのレビュー・感想・評価

運命のボタン(2009年製作の映画)
3.0
ボタンを押せば100万ドルが貰えるが、知らない人が1人死ぬ──押すか否か異様な2択を迫る怪しげな紳士。NASAの火星探査機が初めて表面写真を撮った1976年、そのNASAの研究所があるラングレーを舞台に繰り広げられるSFスリラー。

原作「死を招くボタン・ゲーム」は星新一的な気の利いたショートショートで、ストーリーはWikipediaで全て説明されているくらい短く、それを真面目にSF長編に膨らませ、人類の手が宇宙に届いた70年代をベースに人知を超えた上位存在による人類をふるいにかける試練+成り代わりホラーによって理不尽な恐怖を醸し出した。それゆえ最後まで緊迫感は保てるものの、話の繋がりも無理くりで断片的。せめてキャッチーな要素として主演女優キャメロン・ディアスで引っ張ろうとしたが、別にこういう暗い作劇は彼女の本領ではないしなぁ……