とり

ファング一家の奇想天外な秘密のとりのレビュー・感想・評価

3.0
クリストファー・ウォーケン目当てで鑑賞。
そのためどういう映画なのか全く知らずに観たんですが、最後までどういう映画だったのかよくわからずじまいでした。

導入はなかなかエキセントリックで期待したんですがね。
その後しばらく退屈な時間が続きます。
うーん、なんだこれ、自分探し系か?中年が人生のゴールについて考えだしてしまうやつか?え?アート?芸術?言いたいことが伝わってこない。雰囲気だけ。
特にニコール・キッドマンがよくわからない。普通の人になりたいらしいけど、両親に対する複雑な感情が私にはつかみきれませんでした。

ウォーケンはまだですかーまたチョイ役で終わりですかー、と思ってたらとても良い役でした。
彼にしかできない、ハマり役とも言える奇想天外で純粋な悪意をも合わせ持つ子供がそのままじーさんになったようなキャラ。無自覚に周囲に迷惑をかけてしまう、いるよねーこういうジジイ、と妙な説得力があります。本人はやりたいことができてある意味うらやましい。でも最終的にろくな死に方をしないやつ。
ウォーケンが出てるシーンと出てないシーンで面白さがこんなに違うのもすごい。

結局、じいさんが主張する芸術性についての定義も意味不明でした。
映画もどちらがどう、という作りをしていないみたいなので、なんかモヤモヤが残るんです。上手く処理しきれてないというか。どちらでもいいよねという境地にも至らない。
ただ寛容性というのか、人によって国によってその度合いが変わるので、日本ではこういうトンデモ系の人や文化はなかなか育たないですね。いいか悪いかは別として。
最近の勘違い環境破壊反対運動の絵画等を汚す人たちは問題外だけど。
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