たくみ

オリエント急行殺人事件のたくみのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
4.0
1974年版の同作は未鑑賞。原作も未読。
事件の真相を知らなかったので映画として充分楽しめました。

出てくる役者陣が観たことある人ばっかりで華が凄い。
おそらく母国語じゃない言語を話している役者さんが多く、英語の訛りとか普段気付けない自分でもここで切り替わったとわかるくらい使い分けされていました。役者さんたちさすがプロですね。

中盤くらいから真相には薄々気付ける作りになっています。
おそらく、そこに重きを置いていません。
ポアロが真相に対してどういった決断をしたのかを伝えたいのだと感じました。
本作の事件は、ポアロがラチェットの身辺警護をしていれば防げたかもしれない事件であり、その点に罪悪感があったからこそ自らで裁きは加えないという結論を出したのだと思います。

ラチェットに殺害された事で止まっていた乗客たちの時間が復讐が完結した事により動きだす。
それがオリエント急行と重なっているような気がし、ラスト朝日に向かって走り出す映像も相まって希望がある終わり方になっていたのが好きでした。

他のオリエント急行殺人事件の映像化作品と見比べてみるのも楽しそう。
昔ニノとかがやってたような、、、それも観てみたいな。

このクオリティなら次作も楽しめそうです。

【その他メモ・独り言】
・トンネルで乗客が待っているシーンを「最後の晩餐」のように映すシーンが綺麗で好き。
・「3は不吉な数字」って結局何やったんやろ。
・「赤と白を混ぜるとどちらも台無しだ」→「私はロゼが好き」
たくみ

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