このレビューはネタバレを含みます
ラストがとても考えさせられた。
すべてが正しい姿であるべきという正義をもつポアロの考え方からするととても難しい事件だったのでは…と。
そんなポアロが出した本作の結果に対し、自分も気分はスタンディングオベーション。
でも正義ってなんなんですかね。
今回は、殺害されたラチェットに敵対するメンバーのみの登場人物でしたがきっとラチェットにも1人ぐらい擁護側の人がいたのではないか…いないかなぁ。
そんなことをチラッと考えてしまった。
今作の正義がポアロの出した結論で共感できたのはラチェットが絶対悪、ほぼ完全な悪人としたストーリーになっていたからなんですよね、個人的に。
実際に事件を取り扱う仕事をしている人たちは、証拠を集め判断してるんですよねぇ。並な精神力ではできませんね。
事件に関わる人たちの背景や生きてきた軌跡まで集めて善悪を判断することと、事件のみを切り取って判断することって全く違いますね。
例えばAさんがBさんを10箇所刺してころした。という事件の事実のみを知ったらAさんが悪いよなってなります。でも、生前BさんがAさんに対し誰が聞いても共感するほど人生を揺るがすような心の傷を負わせていたとしたら〜…
ホント何が善くて何が悪いのか。
私は日々どんな基準で判断してるんだろ。
わからん。
事件を取り扱う仕事をしている人たちは己の正義を揺るぎなく持っているのかな。そうだといい…のかな。
色々考えさせられる映画でした。
次回作も観まーす!