のふのふ

オリエント急行殺人事件ののふのふのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
3.3
〝乗客全員が容疑者だ〟

恥ずかしながら原作は未読&74年のシドニールメット版も未見です。
トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、富豪ラチェットが刺殺された。教授、執事、伯爵、伯爵夫人、秘書、家庭教師、宣教師、未亡人、セールスマン、メイド、医者、公爵夫人という目的地以外は共通点のない乗客たちと車掌をあわせた13人が、殺人事件の容疑者となってしまう。そして、この列車に乗り合わせていた世界一の探偵エルキュール・ポアロは、列車内という動く密室で起こった事件の解決に挑む...。




冒頭のエルサレムの嘆きの壁に象徴されるようにこれは悲しみの物語、
推理ものと言うよりは、道徳や倫理観のお話に感じました!



とにかく映像がすごく綺麗でしたね〜!
人生で一度やってみたいのは、列車でのんびり旅すること(´▽`)🚂〜
ガタンゴトンガタンゴトンをBGMにゆったりお酒飲みたいぃぃ(〃ω〃)


なんてことを思ってたら
謎解き部分が駆け足すぎて置いてけぼりになりました|ω・`)ぁぁ....



まくし立てるような早ゼリフは、
このおっさん、頭の回転はぇぇぇ!と関心すると同時に、
天才ポアロフィルターを通した謎解きに唖然!
これだけでそこまでわかんの⁈
もうなんかミュータント感すらある...


当方の頭が悪いのもありますが、
不明点が多すぎて消化不良ぎみです(´・ω・`;)
名作なんだから原作くらい読んどけと言われたらそれまでなんですが...笑




あとアクション!
探偵名作ものでガイリッチー監督の「シャーロックホームズ」が記憶に新しかっただけにすごい中途半端に感じちゃいました


それと
密室劇かと思いきや、結構外に出ちゃっててなんかいまいち緊迫感にかけた印象




そんな感じで映像美とか役者陣の演技とか魅力はいっぱいありましたが、
クラシックな推理ものを想像してたので、正直なんかハマりませんでした!



以上、「オリエント急行殺人事件」!
がっつり推理ものというよりは、
この世界は正義と悪だけなのか。
その狭間で揺れるポワロの人情話でしょうか!

終盤のトンネル前に最後の晩餐風で整列する場面。
昔なんかの映画ドキュメンタリーで、
列車がトンネルを通過する=棒状のものが穴に入る→セックスのメタファーと聞いたことがあります。
あの構図はこの事件を通してポアロ自身が成長したという意味だったんでしょうか
(それともポアロは絶倫だということか..わぉ!これは名探偵←え)
謎解き部分も含めて一時停止しながら色々見返したくなる映画でした!

オススメです!
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