けーご

オリエント急行殺人事件のけーごのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
3.7
エルサレムでの事件を解決し、フランス行きの列車に乗ることとなった、名探偵エルキュール・ポアロ。その列車の中で起こる殺人事件にポアロは立ち向かい、その中で一人の人間に人生を狂わされた悲しい人々と対面することになる。--


名作を名優たちでリメイクした豪華すぎる作品。ジョニー・デップのポアロもいいかなと思った(笑) やるなら、もう少し歳を重ねてからかな。でも悪役が似合ってるよね。
靴が汚れた時に悪いのは「バランスの悪さ」と言ってもう片足を汚すユーモアというか考え方はさすがポアロ(笑)
その後の事件解決もメアリーへの考察も観察眼でピタリと当てる、そんな鋭さと青い目、印象的な口髭に一気に魅せられた、そんな冒頭10分。
「この世には所詮善と悪しかない、その中間はない」あからさますぎるフラグなのは分かっていた。人間には感情があるから時に善悪を分かっていても自分の気持ちを優先してしまう。ポアロはそれは分かっていて選択を迫られる。犯人を追う中で、悪をゆるさないポアロは心が痛んだはず。あの一言はポアロが自分を曲げないための信念の現れで、その信念が名探偵たる所以だろう。
ただの犯人探しのミステリーとして観るよりも、登場人物に感情移入してこそ、この物語が本当に楽しめると思った。何回観ても飽きの来ない、観るたびに様々な感情が湧き出る作品です。
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