Blake1757

台北ストーリーのBlake1757のレビュー・感想・評価

台北ストーリー(1985年製作の映画)
3.5
劇伴がほとんどない静かな映画。冒頭のチェロとあとは中盤のバイオリンとピアノ、そのあとはエンドロールまで、たぶんなかったはず(ソースミュージック=劇中音楽は除く)。
中盤まで次々と登場人物が現れ、それらの関係が整理できずに映画をとらえきれなかったのだが、途中で「この映画は、そういう人物の関係を無理に理解しようとしなくて良いんだ」ということに気づいてから、映画(の画面)に没入できるようになった。そういう意味で、観るのに「コツ」がいる類の映画だったのかもしれない。
その上で、このフィルムに充満する倦怠感と希望の無さ(ホープレス)とノスタルジックな痛みが何かに似てるなあとずっと感じていたのだけれど、日本の70年代の青春映画、ATGのどれかだろうか。
(音楽はヨー・ヨー・マとクレジットされてたので、冒頭のチェロは彼の演奏なのだろうな)
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