ピヨルド

サーミの血のピヨルドのレビュー・感想・評価

サーミの血(2016年製作の映画)
4.5
北欧ロス!!
フィンランドで学んだサーミ人。
ヨイクの響きとどこまでも続く大地としっとりした空気が美しい、スウェーデンに行きたくなる。

エレマリャはただ普通になりたいだけ。
ものすごく気持ち分かる
恥ずかしくなるほど分かる。
差別は無意識に起こるもの。
必ずしもマイナスな気持ちから生まれるとは限らないということがこの映画を観て分かる。
文化を残していこう、保護してあげよう、そんな過保護な気持ちが誰かにとっての差別になるかもしれない。

そして、どこへ行っても逃れられないサーミの血。人類学専攻のめっちゃかわいい人に「ヨイクを歌って」と迫られるシーンの、エレマリャの居心地の悪さ。動物園の動物を見るような目で。

人は何かしらの負い目から逃れるために必死に学びたがる。
エレマリャが教師になりたい理由とか、勉強したいこととか本当は何も意味はないんだ。
ただ彼女はサーミの血から逃れたいだけ。その手段が学びだっただけ。
人は皆そうする。何かしら理由を並べ立てるけど、ただ逃れたいだけなんだと思う。
ピヨルド

ピヨルド