【歌が紡ぐ愛】
『どんなに頑張っても何も変えられない』
今、何も上手く行かなくて燻っている方、また主人公と同年代の40年代の方はどハマりするのではないでしょうか。
中年のおじさんがギターを弾きながら歌うと言えば昨年の『君が生きた証』が記憶に新しいですが、今作も最後のライブは最高に痺れます!!
なんせロックですからね!
あらすじ↓
かつてロックシンガーだったホーピンは音楽の道を諦めて運転代行業をしている。
そんなとき昔のバンド仲間と再会し、止まっていた時間が再び動き始めるのだが…
この映画は運転代行業の話から始まるので基本的に夜の街並みが映り、序盤は退屈なシーンが多かったりします。
しかし、中盤以降に明らかになる新事実がこの映画にスパイスを加えてくれます。
最後にちゃんとした成功をつかむのかといえば、それは受け手によって変わる気がする映画だと思いました。
この映画はどん底になった主人公の生き様をありのままみせてくれ、明らかになる新事実とそれを彼が受け入れるかどうかの点に焦点が集まることになります。
一応、最後には主人公にとっての1つの答えが出ますが、それをどう我々は受け止めるか。
監督も言っていましたが、
『単純に努力すれば報われる』
という視点では描いていないのだそう。
けれどもどん底にいる人は頑張らなければいけない。
もがいて、もがいて、必死になった先にどんな答えがでるのか。
『底辺から走り出せ』
この題名、得てして妙だと思います。
2016.10.26