えし

星くず兄弟の新たな伝説のえしのレビュー・感想・評価

星くず兄弟の新たな伝説(2016年製作の映画)
3.4
ボンボン人脈フル動員の茶番プロモ映画。

星くず兄弟シリーズ2作目。
近未来の東京下町でバーをしているシンゴは、かつての栄光を忘れられず、当時の相棒カンを誘い、地球でダメならば月でスターになるべく旅立つ…

この作品を観る前には、少し念頭に置いておいた方がいいことがある。
監督の手塚眞さんは手塚治虫の息子であり、原案の近田春夫さんは慶應幼稚舎出身で2人のボンボンが、こんなのが好きだという思いを自身の人脈で豪華な出演者を使って、表現した怪作が前作であるということ。
元々手塚監督は音楽のプロモ畑の映像監督だということ。

このあたりのことを踏まえた上で、鑑賞の心構えをして観たのですが…

これもまた、映画なのかなぁ…

そう思わされた。
基本的にはロックミュージカル。
曲が流れてる映像は素晴らしいんだけれど、曲と曲のつなぎの部分のクセがある。
ボンボンの強がり、不良ぶってる感じ。
メタ表現の多用。
特に監督自ら何回出てくるのかというくらい出てきます。
なんていうんだろう本流に行くのが恥ずかしくてスカしているのか、できないのか。
茶番、曲、茶番、曲という感じで続いていくので、これを受け入れられない人はまず脱落します。
僕は事前にサントラを聴きこんで、予習していたので大丈夫でしたが。

あとは豪華な出演者とカメオを楽しむこと。浦沢直樹、シン・ゴジラ撮影の合間を縫って出演した庵野秀明はすぐわかります。他にも前作に引き続き、黒沢清監督ラッキィ、サンプラザ中野くんも出てたり。

メインの役者さんは、前作の主人公のシンゴさんの棒演技が相変わらずでちょっとキツい。他の方は上手なのだけれど。
新主人公のライダー俳優の2人は歌も踊りも演技も上手で良かった。何よりスタイルが良い。
谷村奈南のへそ出しルック、手ブラ、胸揉み、尻揉みが楽しめるのは監督はいい趣味してらっしゃると思った。

おもちゃ箱に雑然とぶち込まれたおもちゃを眺めているような気持ちになりました。
えし

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