若返りに成功した老齢の男性デュオが、月世界にて30年ぶりの再ブレイクを目指す。1985年度「星くず兄弟の伝説」の続編として製作された、ロック・ミュージカル。個人的に前作への思い入れが強いため、怖くて観ることができなかった作品。
前作から30年後が舞台だが、人類が宇宙に飛び出した架空の世界という設定。平成の俳優と昭和の俳優（前作の出演者、文化人など）が邂逅して、ジェネレーション・ギャップを繰り広げる。
物語が折り返し地点に入ると、主人公コンビがピチピチギャル（死語）に変身。フランコ・ネロ風の浅野忠信と合流して、西部劇の世界に転調する。男性キャラを絶妙に引き継ぎながら芝居を続けていく、女優陣の技量にサムズアップ。
前作に比べると、"単発のMV"と"狭苦しい室内演劇"を連続させるスタイルにより、歌とドラマの地続き感覚が後退している。だが、「本作を完成させたこと自体がミラクル」であることを慮ると、これはこれでアリ。
