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Dominion: Prequel to the Exorcist(原題)の440のレビュー・感想・評価

4.1
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「エクソシスト」新作のための復習鑑賞第5弾(おまけ)。

「エクソシスト ビギニング」のアナザーバージョン。
同じ主題とメインキャストなのに違うアプローチで作られた作品。

レニー・ハーリン版がド派手なエンタメ作品なら、今作のポール・シュレイダー版は疑念を抱く人間たちのドラマという感じ。
どちらも面白かったけど、個人的にはポール・シュレイダー版の方が好み。

謎の少年チェチェ

欲と怒り
後悔
弱み

人間も怖いけど悪魔も怖い事をこれでもかって見せてくる展開。

犠牲になる人のチョイスがほんと悪い方悪い方に向かうように工夫されてて凄い。
現地に住むアフリカの人々、イギリス軍の人たちの疑念が膨らむクライマックスはほんと地獄絵図でドキドキしまくったなぁ。

過去にメリンが抱える罪。
神父を辞めた理由と同じ状況がまた起こってしまうあたりも物語の展開として上手いし、過去の罪を帳消しに出来るという誘惑で人間の弱さにつけ込む悪魔のやり口もこのシリーズ1番の怖さとしてちゃんと描かれていました。

この事件から「エクソシスト」に繋がる間のメリン神父の苦悩と過酷な人生を感じる結末は壮絶だったんだろうなぁ。

全6作あった「エクソシスト」関連の作品鑑賞はこれにて終了。
観ていてずっと楽しかった。
つくづくホラー映画好きなんだと実感したし、明日からまた頑張ろうという気持ちになれました。
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