このレビューはネタバレを含みます
完全にタイトル詐欺。空海の歴史的な映画かと思って見ていたら、黒猫の呪いを空海と白楽天が、解き明かしていくというサスペンスものだった。
李白、白楽天,楊貴妃、空海という歴史上の人物を描きながら、本当の歴史では存在しないものを足していく、歴史ファンタジーもの。
結局は、サスペンスのオチのほとんどが幻術がオチになっているので、謎が解けた時の気持ちよさもなく、答えを知るために一応見るというくらいになってしまう。
本当に、チエンカイコーの映画なんだろうか、と疑問に思え程。まあ、映像はとても綺麗だけど。
おそらく,脚本の肝は、楊貴妃が国を滅ぼしたのではなく、楊貴妃は国によって殺されたという新解釈を出すことだったのだろう。楊貴妃がどれだけ苦しみながら死んでいったのか。周りの男たちがどれだけ身勝手だったのかというテーマ。
どうせなら、そっちを軸にしたドラマをチェンカイコーにとってほしかった。